社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
15分後、修ちゃんはまたパソコンを持って私の部屋に現れた。

私は簡単に味噌汁と野菜炒めを作る。

修ちゃんは、それをおいしいって言って食べてくれる。

で、私はそんな修ちゃんを見て、決意した。

食後のコーヒーを飲みながら、私は言った。

「修ちゃん、ごめんなさい。」

「ん、何?」

「あの、実は昨日は何もなかったの。
ちょっと、修ちゃんに意地悪をしようと、
いたずら心が働いて、思わせぶりな事を言った
だけなの。
ほんとにごめんなさい。」

修ちゃんの笑顔が消えて、真顔になる。

「じゃあ、今朝の事は?」

「あの、こんな事、言っていいのかどうか…
流されただけ、というか、あの…
ほんとにごめんなさい。」

修ちゃんは、

「ふぅ………」

と大きなため息を吐いた。
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