爽やかくんの為せるワザ




「……花恋ちゃん!!」




俺は教室の出入口で立ち尽くす花恋ちゃんの前に出た。




「は、はい」




暗くなり始めてよく見えないけど、花恋ちゃんの頬が赤くなっていたことに気付く。


バクバクと心臓が暴れて上手く呼吸ができない。

足もガックガク震えてる。



やべぇ、死ぬほど怖い。

恥ずかしいし、不安だし、逃げ出したいけど、


絶対言うんだ!




「あの、俺……っ」




あの花恋ちゃんが俺を真っ直ぐ見つめてくれてる。

それだけで嬉し過ぎて爆発しそう。


花恋ちゃんまじで可愛過ぎるっ。




「俺……、花恋ちゃんのことが好きなんです!!

良かったら、俺と付き合って下さい!!」




俺の大きな声が教室内に響く。


言う前も緊張したけど、言ったあともめちゃくちゃ緊張する。

それに耐えかねた俺はその場で俯いてしまった。


やばい、俺、目の前に花恋ちゃんいるのに倒れたりしねぇかな。



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