ただ好きだから
「そうなんだ!じゃあそれにしようかな」
「飲み物は」
「アイスティーで」
片手を上げ咲夜は店員さんを呼ぶと、メニューを見ずにそのまま注文をする。
「ハンバーグ2つと、アイスティーとアイスコーヒーで」
注文を受けている店員さんは、頬を染めながら咲夜をガン見で…周りにいる女性客達からの視線もチラホラ感じる。
この人って本当どこにいても目立つんだなぁ。
「ここ、よく来るの?」
咲夜のイメージ的に、ご飯に行くならなんとなく超高層ビルの頂上にあるレストランとかに連れて行きそうなのに。
こんなに可愛いらしいレストランに来るとは全く想像をしてもなかった。
「いや、初めて」
「え?初めてなの?予約してたから来たことあるのかと思ってた」
「無い」
「それにしてもこのお店すっごく可愛いくて素敵だね」
周りをキョロキョロと見回しながらそう言って、もう一度かすみ草へと視線を戻す。
「お前が好きそうだと思って予約した」
…そうなの?
何それ。結構嬉しいんだけど。
「前のお前の企画書のイメージ思い出して」
「私の…企画書?」
このレストランに似てる雰囲気のって言ったら、半年前ほどに出したフラワーショップの企画のイメージ案だろうか。
「でもあれって確かボツになったはず…ボツ案まで社長って目通してるの?」