青い鳥
「こんなセキュリティの無いところに住んでるなんて危ないよ」

心配そうな顔で言う男を呆気に取られて見ていたら、目の前に花の香りが突然たちこめる。


「律、だから俺のところにおいでよ」

そして私の目の前にはいくつあるんだってくらいの大量の薔薇が現れた。

東京とは思えない程の格安家賃のアパートの住人が貰うには似つかわしくない薔薇の花束。

こんなの、ドラマの世界だ。

それよりもこの男だ。

どうして私の家を知っているの?
どうやって知ったの?

もしかして、ストーカー……?

だって住所は一丁目先だ。

あ、それとも、
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