青い鳥
「貴方にも私宛の年賀状か手紙でも届いた?」

「え?律に俺宛の郵便物届いてたの?」

キョトンと答えた男。

この反応は違うよう。

私はついでに男の足先から天辺まで眺める。

背も高いし、顔も整ってるし、今も仕立てが良さそうなスーツを見事に着こなしてるし、履いてる革靴だってピカピカだ。

見た目持てそうだよね。

ストーカーというよりも、遊びな気がする。

だって自分で言うのもなんだが、私は化粧も服も興味の無い質素な学生だ。
そんな珍しい女を落とすゲームを楽しんでいるような。

だって普通、名前しか知らない女と結婚したいなんて言わない。

今まで女を落としてきた手法で私で暇潰ししてるんだわ。

でも残念ね。

私は貴方の今までの女とは違うから。
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