青い鳥
「今のところ貴方が一番危険です。だから結構です」

私は目を細めて嫌悪感たっぷりな顔で一蹴してやった。
いつも笑顔で本音を隠しているけれど、この男にはもう笑顔なんて必要ないと認識したから。

すると男は一瞬ハッとすると、突然笑い出す。


「あははっ!確かにね!律のこと、狙っているからね!律って面白いね!」

お腹を抱えて何がそんなに楽しいんだ。
でもそんなこと、どうでも良いわ。

私は無視して駅に向かおうと足を踏み出すことにした。
だってこの男、話をしても通じ無さそうだもの。


「待って、律。俺は欲しい物は必ず手に入れる主義なの」

それなのに追ってきた。

しつこい。
それに欲しい物は必ず手に入れるって何。王様かよ。
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