青い鳥
「アイツに何かされた!?」

先程までの横顔は苛ついていたのに、私を見ると不安げな顔になっていた。

私は声が出なくて、泣きながら首を横に振る。


「律、抱き締めさせて?」

私は首を縦に振った。

今はこの不安と恐怖から解放して欲しい。

すると朝のコロンの香りが私を包む。


「だから言っただろ……こんな所、危ないって……」

気が気じゃない声が私の涙腺を刺激した。


「こ、怖かった……」


拒絶している男に助けられて、抱き締められて、今はホッとしている。

でも今はそんなこと、考えられる余裕が無い。
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