キミへの想いは、この声で。

「……ごめん、先に拾ってて……」


彼が申し訳なさそうに謝る。


別に謝ることじゃないんだけど……。


私はその少し気まずい空気のなか、彼から薄いピンク色のハンカチを受け取った。


「……ピンク色好きなの?」


ボソッとちいさな声で私に問いかけてくる彼。


先程の挨拶とは大違いの彼に少し戸惑いながらも、ちいさく頷いてみせる。


「そっか……」


彼のその言葉のあと、またその場がシーンと静まり返って。


その沈黙に耐えきれなくなり動き出そうとしたら、向かい側に立っていた彼が動きだして、教室のなかへと上がりこんだ。


そのあとを続くように私も教室のなかへと上がりこむ。


だけど、二、三歩進んだところで、彼がズルッと足を滑らせて、そのまま前のめりに倒れこんだ。

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