キミへの想いは、この声で。

それから、ほんの数分が経過した頃──。


「あー、もう疲れた……」


開始十分足らずで優乃ちゃんは床に寝そべり、近くに落ちていた少しちいさめの毛布にくるまってしまった。


「ねぇ、もう勉強会やめて、遊ぼー」


「たしかに、俺も疲れた……」


颯太くんは持っていた鉛筆をプリントの上に転がすと、優乃ちゃんと同じように床に寝そべった。


「……お前ら、ふざけてんのか?

まだ十分も勉強してねーぞ」


「私たちにしては、頑張ったほうでしょ。

それより、ゲームしよ!

私、ゲーム機持ってきたし」


「おぉー!さすが、優乃!

俺も二台持ってきた!」


「……はぁー。……佐藤、どうする?

勉強会やめて遊ぶか?」


徳原くんはあきれながらも、どこか慣れた様子で私にたずねてきた。

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