キミへの想いは、この声で。

それは、一位の颯太くんの車の上で回転し、とどめを刺すかのように、颯太くんの車にドン!とぶつかり爆発した。


スピンする颯太くんの車。


ゴールは目前だったため、私は颯太くんを追い抜くと、そのままゴールテープを切った。


「茜……、ズルイぞ!引っかけたな!!」


颯太くんに飛んできたのは、使うと一位の人の車をスピンさせるアイテム。


それは後ろから飛んでくるため、運が悪ければ一位以外の人にも危害があるという……、このゲームのなかで一番残酷だと言われているアイテムだ。


……私はそれを回避するために、一位の座を譲るという小癪な手を使っちゃったけど。

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