チャラめ男子と鈍感女子
「いや~、苦労したんだよー...」
「詩音ちゃんったらさぁ...」
「じゃあ、お二人さん! 楽しんで来てねー♪ 途中で出ちゃダメだよ?」
結局、俺とエミリーが列の先頭になるまで翼は延々と喋りつづけた。
律儀なエミリーは翼の話に一々頷いてあげていて、俺は彼女にやめるかどうかを聞く暇もなく...
翼に入口へと押し込まれてしまった。
あの鬼畜ヤロ~~...!
エミリーが怖がってんの絶対分かってたなっ!
「取りあえず、進もっか?」
「はぃ...」
まぁ教室一つ分なんてそんなに広くないし、すぐ終わるだろう。
俺とエミリーは顔を見合わせると、少しずつ前に進んだ。