チャラめ男子と鈍感女子


「えっ、そんな…」



エミリーもドアに近付いてきてドアノブを回す。


でもガチャガチャと音がするだけで、扉が開く様子はない。



「閉まって、ますね…」



そこで俺は思い出した。


この学園はセキュリティが厳しくて、夜7時になるとロックがかかるようになっている事に…


でも、そんな時間まで学校内に居た事がなかったしすっかり忘れていた。


それにしても、倉庫までロックされるとは…



「…クシュ!」



聞こえてきた音に目を向けると、エミリーが自分の腕をさすっている。


今までは在庫の確認で動きっぱなしだったから感じなかったけど、倉庫内は結構な寒さだ。


このままじゃ、風邪ひいちゃうよな…


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