覚悟はいいですか
「言いたいことは分かる」
口を開こうとする俺の機先を制して、友和さんが話し始めた
「だが、ゆっくり話している時間がない。すぐに紫織ちゃんを連れて、俺と来てくれ」
「どこに行くんですか」
「来ればわかる。もちろん危害は加えないし、紫織ちゃんの手当ても完璧にできると約束する。とにかく俺を信じてついて来い」
「そういうわけには……」
「いい。わかりました。行きましょう」
断ろうとする志水を制して、友和さんに同意の意思を告げた
「助かる。そっちの人も早く撤退した方がいい。もうじき警察が駆けつける。
見つかるとお互い面倒だろ?」
志水がめずらしく苦虫を噛み潰したような顔をした
少々面喰らいながら、「後を頼む」と志水に言い置き、俺は友和さんと共に
その場を後にしたーーーーー