DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―
文徳たちは音出ししながら、たまにちょっかい出し合って、急にまじめな顔で譜面を確認する。
音楽やるのが好きなんだなって感じるし、お互いほんとに仲いいんだなっても思う。
なかなかの爆音環境。でも、不思議な居心地のよさがある。
楽しそうな瑪都流のメンバーを見てると、それだけで、こっちまで頬が緩んでくる。
ふと、ドアノブが回る音が聞こえた。
そんなかすかな音が、爆音環境の中で妙にクッキリ聞こえた。
耳で聞いたんじゃないのかもしれない。第六感でキャッチしたんだ。
朱獣珠がドクンと大きく鼓動した。
ドアが開いた。
銀色の髪がサラサラ揺れた。
金色の目がおれをとらえて、怪訝《けげん》そうに細められた。