傷だらけの君は


「......はい、あたしはあたしです」


つられるようにあたしも笑うと、沖田さんは安心したような顔をしてくれた。


もしかして、うまく笑えていたのかな。


無意識に出る笑みほど自然だという単純なことに気が付いたのはごく最近。


徐々にその回数が増えていっていることにあたしは嬉しさを覚えた。



「ついでに前髪も切る?」


「はいっお願いします!」


沖田さんの提案に、あたしはわくわくしながら目を閉じた。


おでこにかかる髪の毛を持ち上げられる。




まだかな、まだかな、と待つあたしに落ちてきたのは鋏ではない、柔らかな感触だった。




......へっ



おでこに手をやり目を開ける。


すると、してやったり顔で舌を出す沖田さんの顔がすぐ近くにあった。



い、今のは、さすがのあたしでも分か......





「わあああぁぁぁぁっ!」




その日、一番屯所を騒がせたのはあたしだったらしい。



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