傷だらけの君は
町に出られるようになったら、一番にやりたかったことだった。
沖田さんが外に出られないあたしにいくつものお団子を持ってきてくれたこと。
おすすめの甘味処を教えてくれたこと。
あの時間があたしにとって一番の幸せだった。
「......その顔、僕以外のやつに見せちゃだめだよ」
「?はい」
ぺた、と自分の顔を触ってみる。
その顔って、あたしいまどんな顔してたんだろう。
沖田さんは笑って、あたしの頭を撫でてくれた。
その手はいつもみたいに暖かかったのだけれど、指先だけがすこしひんやりとしていて。
「今度、一緒に食べにいこうか」
「はいっ!」