傷だらけの君は
「ここに来てありがとうって言われて、あたし初めて思ったんです。
ああ、この力を使ってよかったなって。
そりゃあ痛いことは好きではないですし、なんで傷を"治す"力じゃないんだろうって思いますよ。
思いますけどね、痛みよりも恐怖よりも、......あたしは嬉しかった。
嬉しかったんです、沖田さん」
ちいさく笑った。
あたしが力を使う理由は、たぶん他人からしたらちっぽけなものなんだろうな。
それでいい。そう思われてていい。
あたしはこの力を通じて生きる意味を見つけた。
「だから今回のことを……この力を、あたしは後悔なんてしていません」