傷だらけの君は
◇
俺が着いたころには、すでに正面には多くの隊士が集まっていた。
欠伸してんじゃねぇよ、斬られてぇのか。
うつらうつらしていた隊士のケツをしばきながら、俺はある人物のもとへ向かった。
隊士のなかでも桁外れに線の細い男。
「総司」
呼びかけるとそいつはふらりと振り返った。
俺の姿を捉えるなりあぁ、と声を上げる。
「土方さん」
「大丈夫なのか」
そう言われることが分かっていたかのように総司は肩をすくめる。
「僕そんなに頼りないですか。もしや御役御免?」
「必須に決まってんだろ」
よかった、とあまり表情を変えぬまま喜んだ総司の顔色は酷く悪かった。
最近咳き込んでばかりだったが、どうやらそれも普通の咳ではない。
追求してもこいつは大丈夫の一点張りで上手いことかわされる。
俺は無意識のうちに聞いていた。
「お前、死んだりしねぇだろうな」