傷だらけの君は


あたしは今日、ここを出ていく。


早く帰って次の仕事をこなさなければ。


そのうち部屋にはたくさんの方が集まってきて、どうやらあたしを見送ってくれるらしかった。



「新選組の皆さん。本当にありがとうございました」


「いや、我々は礼を言われる筋合いはないよ……」



頭を下げて上げたとき、近藤さんが泣きそうな顔をしていた。



「それじゃあね」


「沖田さんも、お世話になりました」


壁にもたれかかっていた沖田さんが肩をすくめる。


本当に、沖田さんにはたくさん迷惑をかけてしまった。


その恩返しができずにここを去ってしまうのは少し心苦しいけれど……



あたしはあたしの道を。


彼らは彼らの道を歩んでいく。


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