Silver Night-シルバーナイト-

次の日の朝は聖と朝食をとった後、二人で学校へと向かった。

もしも、彼らが学校に来たらどうしよう…どんな対応をしよう。


そう考えてた私の思考とは裏腹に…


「莉愛」


放課後私を迎えに来た聖と校舎を出たけれど、校門前などで騒ぎが起きている事もなく、彼らはいないんだとすぐに分かった。


そう思うと、どこか胸が空いたような感覚になって…本当は迎えに来てくれるんじゃ無いかと期待していた自分に空笑いが漏れる。


…何考えてるんだろう。馬鹿みたい。


自分から手放しておいて…寂しくなるなんて。


それから二週間が過ぎても特に状況は変わる事は無くて、彼らが私に会いに来る事も


そして、私が携帯の電源を付けることもなかった。


梓はどうしているんだろうか…少しは私に会いたいと思ってたりするんだろうか。


そんなくだらない事が寝る前に頭に浮かんでは消えていく。


そんなこりない自分が私は嫌だし、全く彼を忘れられていない事がみっともないくらい心を孤独にさせた。


「莉愛、悪い。急に担任から仕事を任されて今日はかなり遅くなりそうなんだ、どうする?先に帰るか、それとも待ってる?」


聖は困ったように私を見下ろすと、プリントの束とノートパソコンを抱える。


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