冷徹皇太子の溺愛からは逃げられない
「ごめんなさい、大声出して……」
「いいのよ。驚くのが普通だもの。だけど、フィラーナに打ち明けられて良かったわ」
「でも、セオドール殿下はまだ十三歳よね?」
「年下の男性に惹かれるなんて、おかしいと思うでしょ? 私も最初は戸惑ったわ。でも、この気持ちは本物なの」
ルイーズの話によると、出会ったのは一年前の“光降祭”の時だという。光降祭とは、春の訪れを祝って二年に一度催される祭りで、王国各地で行われる。特に、王都の祭りは華麗で、街の通りには花びらが絶えず舞い上がり、昼夜を問わず街の通りは出店で溢れ、大道芸人の演芸に人々の心も踊り出す。
その時期に王宮主催の夜会に招待され、ルイーズも家族で出向いた。だが、名だたる名家の集う空気に圧されていまい、居場所を見つけられないまま庭園の一角に逃げ込んだ。
「どうせならお城の噴水を見に行こう、って自分で言い訳を作って、私は大広間から抜け出したの。そうしたら、そこにひとり先客がいて……それが、セオドール殿下だったの。初めてお目にかかるしどなたか知らなかったけど、お話をしてみてすぐに殿下だとわかったわ」
セオドールも夜会は初めての経験だったらしく、大人たちの会話や慣れない香水の匂いに息苦しくなり、噴水のそばで休憩していたのだという。似た者同士のふたりは意気投合し、時を忘れて語り合った。
「殿下は私を下級貴族だからって見下したりせず、丁寧に対等に話してくださったわ。その優しい誠実な雰囲気にとても救われて、いつまでもそばにいたかったくらい。でも、その時はいい思い出で終わったと思っていたんだけど、今回王宮に入る時、遠くから偶然セオドール殿下の姿が見えて……その時、急に胸のあたりが苦しくなって……」
「いいのよ。驚くのが普通だもの。だけど、フィラーナに打ち明けられて良かったわ」
「でも、セオドール殿下はまだ十三歳よね?」
「年下の男性に惹かれるなんて、おかしいと思うでしょ? 私も最初は戸惑ったわ。でも、この気持ちは本物なの」
ルイーズの話によると、出会ったのは一年前の“光降祭”の時だという。光降祭とは、春の訪れを祝って二年に一度催される祭りで、王国各地で行われる。特に、王都の祭りは華麗で、街の通りには花びらが絶えず舞い上がり、昼夜を問わず街の通りは出店で溢れ、大道芸人の演芸に人々の心も踊り出す。
その時期に王宮主催の夜会に招待され、ルイーズも家族で出向いた。だが、名だたる名家の集う空気に圧されていまい、居場所を見つけられないまま庭園の一角に逃げ込んだ。
「どうせならお城の噴水を見に行こう、って自分で言い訳を作って、私は大広間から抜け出したの。そうしたら、そこにひとり先客がいて……それが、セオドール殿下だったの。初めてお目にかかるしどなたか知らなかったけど、お話をしてみてすぐに殿下だとわかったわ」
セオドールも夜会は初めての経験だったらしく、大人たちの会話や慣れない香水の匂いに息苦しくなり、噴水のそばで休憩していたのだという。似た者同士のふたりは意気投合し、時を忘れて語り合った。
「殿下は私を下級貴族だからって見下したりせず、丁寧に対等に話してくださったわ。その優しい誠実な雰囲気にとても救われて、いつまでもそばにいたかったくらい。でも、その時はいい思い出で終わったと思っていたんだけど、今回王宮に入る時、遠くから偶然セオドール殿下の姿が見えて……その時、急に胸のあたりが苦しくなって……」