冷徹皇太子の溺愛からは逃げられない
「その顔だと、詳しくは聞かされてないみたいだな。いきなり俺たちの隊列に矢が浴びせられて、それに驚いた馬に振り落とされそうになったんだが、咄嗟に受け身の体勢を取って自分から地面に落ちた。馬が止まっていたこともあって、怪我は最小限に抑えられたが、傍から見た者は俺が振り落とされたように見えただろうな」
「それで、お怪我の具合は……?」
「かすり傷だけだ。もう何ともない」
ウォルフレッドは、心配そうに顔を覗き込んでくるフィラーナから視線を外すと、ぶっきらぼうに答えた。
「ですが、お身体は落ちた衝撃を少なからず受けています。せめてもう少しお休みになられては……」
「休息なら、昨日強制的に周りから取らされた。だから今朝は早くからここに出向いて、捕縛した者への取り調べなどの報告を聞いて、今後の対策を考えていたところだ。……お前が現れたことで中断したが」
「……それは、失礼しました……」
フィラーナは急に縮こまって、深く頭を下げた。心配だからと自己満足のために彼のもとへ押しかけ、仕事の邪魔をしてしまったことが、急に恥ずかしく感じられた。
「……お邪魔をして申し訳ありませんでした。私はこれで失礼いたします。どなたかに離宮までの帰り道をお聞きしますので……」
フィラーナは立ち上がろうと腰を浮かせたが、突然ウォルフレッドの手が伸びてきてフィラーナは腕を引かれた。その反動で、再びソファに身体が沈む。
「それで、お怪我の具合は……?」
「かすり傷だけだ。もう何ともない」
ウォルフレッドは、心配そうに顔を覗き込んでくるフィラーナから視線を外すと、ぶっきらぼうに答えた。
「ですが、お身体は落ちた衝撃を少なからず受けています。せめてもう少しお休みになられては……」
「休息なら、昨日強制的に周りから取らされた。だから今朝は早くからここに出向いて、捕縛した者への取り調べなどの報告を聞いて、今後の対策を考えていたところだ。……お前が現れたことで中断したが」
「……それは、失礼しました……」
フィラーナは急に縮こまって、深く頭を下げた。心配だからと自己満足のために彼のもとへ押しかけ、仕事の邪魔をしてしまったことが、急に恥ずかしく感じられた。
「……お邪魔をして申し訳ありませんでした。私はこれで失礼いたします。どなたかに離宮までの帰り道をお聞きしますので……」
フィラーナは立ち上がろうと腰を浮かせたが、突然ウォルフレッドの手が伸びてきてフィラーナは腕を引かれた。その反動で、再びソファに身体が沈む。