冷徹皇太子の溺愛からは逃げられない
「……生意気な小娘だ。このあと、ろくな死に方をしないことを約束してやろう」
「ルイーズを解放して。彼女をどうするつもりなの?」
グランの脅しとも取れる発言にも動じず、フィラーナはキッと睨みつける。
「これまで一度もお妃候補に興味を持たなかった王太子殿下が、私を王城に残したことで、あなたは相当焦ったはずよ。もし、王太子殿下が“本気”だとしたら、このまま結婚していずれ子が生まれる。そうしたら、テレンス殿下の王位継承順位はさらに遠のくわ」
「ほう……それで?」
「だから、私が早く城から出ていくように……王太子殿下から離れるよう進言する役をルイーズに担わせた。そしてイルザート王国絡みのクーデターを起こし、王太子殿下を失脚させたあと、テレンス王子を後釜に据えることであなたは一生安泰になる。ルイーズへの報酬は……テレンス王子との結婚で得られる王妃の座、ってところかしら。でも、ルイーズが私を心配するあまり、余計な計画まで話したものだから、監視役として常に動向を見張っていたその男に、私は口封じのために連れ去られた」
すると、グランは可笑しそうに、ククク、と喉の奥を鳴らして笑い始めた。
「な、何が可笑しいの? まあ、いいわ。ひとつ教えておいてあげる。いくら王妃の座が魅力的だからって、ルイーズは好きでもない人と結婚するような頭の弱い女性じゃないわ。想いを寄せている人に真っすぐな、心のきれいな女性なの。あなたの計画に加担するはずないわ」
「それは……セオドール殿下のことを言っているのかね?」
「ルイーズを解放して。彼女をどうするつもりなの?」
グランの脅しとも取れる発言にも動じず、フィラーナはキッと睨みつける。
「これまで一度もお妃候補に興味を持たなかった王太子殿下が、私を王城に残したことで、あなたは相当焦ったはずよ。もし、王太子殿下が“本気”だとしたら、このまま結婚していずれ子が生まれる。そうしたら、テレンス殿下の王位継承順位はさらに遠のくわ」
「ほう……それで?」
「だから、私が早く城から出ていくように……王太子殿下から離れるよう進言する役をルイーズに担わせた。そしてイルザート王国絡みのクーデターを起こし、王太子殿下を失脚させたあと、テレンス王子を後釜に据えることであなたは一生安泰になる。ルイーズへの報酬は……テレンス王子との結婚で得られる王妃の座、ってところかしら。でも、ルイーズが私を心配するあまり、余計な計画まで話したものだから、監視役として常に動向を見張っていたその男に、私は口封じのために連れ去られた」
すると、グランは可笑しそうに、ククク、と喉の奥を鳴らして笑い始めた。
「な、何が可笑しいの? まあ、いいわ。ひとつ教えておいてあげる。いくら王妃の座が魅力的だからって、ルイーズは好きでもない人と結婚するような頭の弱い女性じゃないわ。想いを寄せている人に真っすぐな、心のきれいな女性なの。あなたの計画に加担するはずないわ」
「それは……セオドール殿下のことを言っているのかね?」