冷徹皇太子の溺愛からは逃げられない
フィラーナとルイーズも集団のあとに続く。
ミラベルの言葉に悪意が含まれいてることなど、もちろんフィラーナにはわかっていたが、暗い顔をしているルイーズを何だか放っておけなかった。かといって、彼女を庇ってミラベルを非難したりすると、余計な火種を生みかねないし、自分は結構だがルイーズへの風当たりがさらに強くなるかもしれない。
(喧嘩目的で集まってるんじゃないもの。さっきは、ああするしかなかったわよね)
しかし、ルイーズのドレスの刺繍が見事だと思ったのはフィラーナの本心だ。それに、競うように着飾った他の令嬢たちとは違って、母親から受け継いだ慎ましくも上品なドレスに身を包んだ彼女に、フィラーナはさらに好感を持ったのだった。
ミラベルの言葉に悪意が含まれいてることなど、もちろんフィラーナにはわかっていたが、暗い顔をしているルイーズを何だか放っておけなかった。かといって、彼女を庇ってミラベルを非難したりすると、余計な火種を生みかねないし、自分は結構だがルイーズへの風当たりがさらに強くなるかもしれない。
(喧嘩目的で集まってるんじゃないもの。さっきは、ああするしかなかったわよね)
しかし、ルイーズのドレスの刺繍が見事だと思ったのはフィラーナの本心だ。それに、競うように着飾った他の令嬢たちとは違って、母親から受け継いだ慎ましくも上品なドレスに身を包んだ彼女に、フィラーナはさらに好感を持ったのだった。