冷徹皇太子の溺愛からは逃げられない
「以前、テレンス王子が殿下に放った発言が気になりました。殿下のお母上を“戦利品の女”と。殿下は本当のことだとおっしゃっていましたが、実はとても気にされているんじゃないかと心配になりました」
隠しても意味がないのでフィラーナも素直に答えた。
「ああ、庭での出来事ですね。ユアンから聞きました。弟はテレンス殿下の物言いにひどく怒っていましたよ」
「はい、私もとても嫌な気分になりましたし……って、レドリー様とユアンさんはご兄弟なんですか⁉」
初めて知る事実にフィラーナが軽く衝撃を受けていると、レドリーは少し可笑しそうに軽く頷いた。
「お母上のことですが、殿下のおっしゃる通り、それは本当のことです。言い方は悪いですがね。フィラーナ様は殿下のお母上のについて何か耳にされたことはありませんか?」
「……すみません、私、貴族の集まる所にほとんど出向いたことがないので……こう言っては何ですが、王侯貴族の情報にとても疎いのです……」
自分の無知を恥じるような口調のフィラーナに、レドリーが穏やかな視線を送る。
「では少しだけお教えしましょう。フィラーナ様は、イルザート、という国名をご存知ですか?」
フィラーナは急いで頭の中から昔習った地理の知識を引っ張り出す。
「確か……数十年前このスフォルツァ王国の北西に位置していた国ですよね? もう地図には載っていませんが」
「ええ、その通りです。そして殿下のお母上は、そのイルザート王国最後の王女様です」
隠しても意味がないのでフィラーナも素直に答えた。
「ああ、庭での出来事ですね。ユアンから聞きました。弟はテレンス殿下の物言いにひどく怒っていましたよ」
「はい、私もとても嫌な気分になりましたし……って、レドリー様とユアンさんはご兄弟なんですか⁉」
初めて知る事実にフィラーナが軽く衝撃を受けていると、レドリーは少し可笑しそうに軽く頷いた。
「お母上のことですが、殿下のおっしゃる通り、それは本当のことです。言い方は悪いですがね。フィラーナ様は殿下のお母上のについて何か耳にされたことはありませんか?」
「……すみません、私、貴族の集まる所にほとんど出向いたことがないので……こう言っては何ですが、王侯貴族の情報にとても疎いのです……」
自分の無知を恥じるような口調のフィラーナに、レドリーが穏やかな視線を送る。
「では少しだけお教えしましょう。フィラーナ様は、イルザート、という国名をご存知ですか?」
フィラーナは急いで頭の中から昔習った地理の知識を引っ張り出す。
「確か……数十年前このスフォルツァ王国の北西に位置していた国ですよね? もう地図には載っていませんが」
「ええ、その通りです。そして殿下のお母上は、そのイルザート王国最後の王女様です」