【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
不意に後ろから聞こえた声に、驚いて私は振り返った。
休んでると思った部長が目の前にいて、後ろに下がった私は危うくバランスを崩しそうになり、部長の手が腰に回された。
「な……なんで……?」
慌てた様子の私に、構うことなく部長はもう一度「何を悩んでる?」
そう私に尋ねると、ジッと私を見つめた。
やめてよ。きれいなその顔をこんな近距離に近づけないでー!!
ドキドキしながら私は、部長の胸をグイっと押すと叫んでいた。
「いいから座っていてください!」
そんな慌てふためく私を見て、また部長は余裕の表情で私を見た。
ようやく少し離れてくれて、私はホッとして部長に視線を向ける。
「あの……どんな気分ですか?ご飯?パスタ?」
もう聞いた方が早いと尋ねると、部長は驚いた表情を下。
「選べるの?」
その問いから、昔の私の実力をきっと思い出したのだろう。
私はその事に恥ずかしくなり、顔が熱くなるのが分かった。