【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら

「好き……。大好き。ずっと憎んでも忘れられなかっ……」
またもや最後まで言わせてもらえず、唇が甘くふさがれる。

「ん?!」
驚いて声を上げたが、さっきの奪うような強引なキスではなく、甘く気持ちが流れ込むようなキスに、今度はギュッと部長のシャツを握った。

何度も軽く触れるだけのキスを繰り返す、唇が触れ合いながら見つめられて、私の心拍数も、体温もこれでもかというほど上昇しているのが分かった。きっと頬も真っ赤だろう。

「あの日はきちんと、お断りする為に会ったんです」

唇をゆっくり離されて、私はポスっと部長の胸に体を預けた。

それを優しく受け止めてくれた部長の温かさに、ようやく戻ってこれた気がして大きく息を吐いた。


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