【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら

「沙耶、好きだよ」
昔と同じ、甘い声で言う部長をチラリと見上げた。
ようやく見たかった顔が見られて、私もそっと部長の頬に触れた。

「やっと触れられた」
にこりと笑った私をみて、なぜか部長は真っ赤になって目を背けた。

「なに?」

「いや、久々の沙耶のその笑顔……本当にやばい。再会してからずっと笑顔見てなかったし……」
ブツブツいう部長がかわいくて、私はちょっと意地悪をしてみたくなった。

「でも、本当にずっとショックだった……。あの時の光景をなんど夢に見たか……」

「沙耶、本当にごめん。傷つけてごめん。きちんと話を聞かなくてごめん。あの頃はまだ子供だったから、今はあの時より俺も大人になったし、沙耶を守れるぐらい強くなったし……」
言い訳を繰り返す部長に、私は吹き出してしまった。

「沙耶!」
怒ってないとわかったのか、ホッとした表情を浮かべつつ、部長はは私の髪をぐちゃぐちゃにして、私をジッとみた。

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