【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
「まあ、私たちはいつでも部長を見られるしいいじゃない」
「沙耶さんは本当に興味ないんですね。部長の事」
おつまみの枝豆を私の目の前で揺らしながら、満ちゃんは私をジッとみた。
興味がないと言うか、お互い嫌いというか……そんな事言える訳もない。
「はいどうぞ」
満ちゃんから渡された枝豆を、『ありがとう』と受け取ると口に入れる。
「あーあ、でも秘書課のお姉さまがたもすっぱりと断られていたし、まあいっか」
「え?」
珍しく私が声を出したことに、酔ってる満ちゃんは特に気にする様子もなく、言葉を続けた。