【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
7年前、大学時代に私はその人――佐伯優悟と出会った。
2つ年上の先輩。上京したばかりで垢抜けない私にも分け隔てなく優しかった、サークルの先輩だった。
取り柄もなく、入るサークルを迷っていたとき、学内に貼られていたポスター。
「山や川や自然を一緒に撮りませんか?」
その文字と、美しい海の写真を見て、海沿いの田舎町で育った私は、そのポスターに目を奪われた。
「一緒に写真、撮らない?」
そんな言葉だったと思う。優しい笑顔に、すぐに落ちたのは私だった。
その場で無意識に真っ赤になってうなずいた私を見て、肩を揺らして笑ったその人が、その海の写真を撮った人――優悟だった。
そんな偶然さえ運命のように感じてしまった、18歳の幼い私の淡い恋心。
2つ年上の先輩。上京したばかりで垢抜けない私にも分け隔てなく優しかった、サークルの先輩だった。
取り柄もなく、入るサークルを迷っていたとき、学内に貼られていたポスター。
「山や川や自然を一緒に撮りませんか?」
その文字と、美しい海の写真を見て、海沿いの田舎町で育った私は、そのポスターに目を奪われた。
「一緒に写真、撮らない?」
そんな言葉だったと思う。優しい笑顔に、すぐに落ちたのは私だった。
その場で無意識に真っ赤になってうなずいた私を見て、肩を揺らして笑ったその人が、その海の写真を撮った人――優悟だった。
そんな偶然さえ運命のように感じてしまった、18歳の幼い私の淡い恋心。