【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら

そのグリーンピースを当たり前のように、部長は自分の口に運ぶと私を見た。
「まだ嫌い?」
グリーンピースの事だとはわかっていても、捨て台詞で大嫌いとこの人に投げつけた言葉を思い出す。

「前ほどではないですよ」

「じゃあ、食べなければよかったな」
クスリと笑った部長に、私はスプーンをおいて部長を見据えた。

「あの……」

「ん?」
部長もスプーンを置いて、私を優しく見つめる。

「今は、あの時のその……その写真が嘘だって信じてくれているんですか?」

真っすぐに見つめた私に、部長は少し考えるような表情を見せた。

「今ならわかるよ。沙耶はそんな事をする人間じゃない。そうだろ?」

「私は絶対に誓ってやましい事はしていないし、裏切っていません」
力強く言った私に、部長目を伏せて本当に悲しそうな表情みせた。

部長?

呼びかけたくても、呼びかけられない今の関係が少し悲しくなったが、今はこの久しぶりの美味しい料理に一生懸命私は意識を集中した。
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