主任、それは ハンソク です!

「ヨーコさん。今のままなら、自分の人生を生きずに終わるぞ」

 思わず拳を握る。

「折角見つかった天職だろ」

 そうだ、私は。

「全うしないでどうする」

 私のしたいようにして、いいんだ。

                *   *   *

「すみません、鈴原主任さんは、こちらでよかった?」

 そっとドアを開けて入ってきたのは、きれいな真っ黒ストレートヘアのアジアンビューティー風な人。目元涼やかなほっそりとした色白美人さんで、低めなハスキーボイスがその雰囲気を更に良い意味で際立たせていた。

「あっ、は、はいっ。どうぞっ」

 午後から来客がある、と主任からは事前に聞いていた。
 でも、それが、まさかの。

「申し遅れました。こういうものです」

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