主任、それは ハンソク です!
「確かに、今、あなたの配属先、スーパー・ダイヤスだって地元ではそれなりの企業よ? 近々、清州グループの傘下に入ることも知ってる。でも、やっぱり私たちから見れば、逸乃畠の方が格はずっと上なの」
「……うん」
「じゃあ、お母さんの言ってる意味、わかるわよね? そんな中途半場な人よりも、よっぽどしっかりした方よ?」
すっかり機嫌のよい母は、あらやだ、と独りごちると、持ったままだったおぼんをサイドテーブルへと置いた。
「……日曜日は、何時から?」
「12時から、プラザホテルの胡月庵ですって」
「……逸乃畠ホテルじゃ、ないの?」
少しだけ微妙な顔をした。
「お相手の伊東さんね。今回、逸乃畠グループのところは、ちょっと遠慮したいんですって。ほら、洋子だって、ダイヤスで買い物してる時に同僚の誰かに会っちゃったら、嫌じゃない?」
別にそんなの、私は気にしたことなんてない。