みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
因みに、俺は読めない

精霊語は、この世で────天界や魔界などの言葉が他にあるが────最も難しい言語だ

例え覚えても得はあまりなく、精霊の方がこちらの言葉に合わせてくれるため、魔法界に浸透することはあまりないのだが・・・・・・

この本、かなりレアな代物じゃねぇかよ

理事長、よく集めたな

・・・・・・俺はここに、美杏の正体を調べるために来たんだよな

「できるかよ・・・・・・」

こんな破壊力抜群な寝が────こほん、机にで寝てたら無理だな

はぁ・・・・・・

俺はこいつが魔法界に害を為すなんてこと────

「信じねぇからな」

そう呟き、立ち去ろうとした時

足元にあった本に気づかず、つまづいた

バランスを崩し、ギリギリ転ぶことは避けられたが

そのせいで派手な音を立てた

「んぁ・・・・・?」

やべっ

美杏のやつ、起きやがった

「んー・・・・・・リーナぁ?」

目を擦り、小さく欠伸をしながら、本の間から顔を覗かせた

そして、俺を見て固まる

「れ、れれれれれれれれ零っっ?!!」

「静かにしろっ!今、夜だぞ!」

「あ・・・・・・」

叫ぶ美杏の口を塞ぎ、俺は静かにしろとジェスチャーする

その途端、美杏は大人しくなった

「・・・・・・なんでこんなとこにいんだよ」

「別に俺の勝手だろ」

「ここ理事長専用だろ?」

「千聖に許可取ってんだからいいじゃねえかよ」

「ふーん・・・・・・」

軽く美杏を論破して、俺は逸らしていた視線を美杏に向けた
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