君と永遠に続く恋をしよう
小一時間もすると、父はやはり出来上がってしまい、テーブルに伏せるようにして眠り始めた。
母は呆れて父を揺すり起こし、「部屋まで歩きますよ」と言って肩を貸す。
「奈央、桜庭さんの相手をしてあげてね」
頼むわよ、と言って去る母の背中に戸惑い、弱ったな…と思いつつも、一応「はいはい」と愛想良く返事。でも__。
(気まずいなぁ。二人きりにされると、嫌でも話さないといけなくなるじゃない)
電話のことを訊かれたらどうしよう。
平野さんとのことを話す訳にもいかないし、そもそも彼には関係のないことだし。
(聞き出そうとしないで欲しいな。出来ればさっさと帰って欲しい)
黙ったままそう願い、テーブルに置かれたワインボトルを持ち上げて、「飲みますか?」と桜庭さんに差し向けた。
「…いや、俺はもういい」
桜庭さんも結構顔が赤くて、これ以上飲むと帰れなくなりそうだ…と呟いた。
「この間みたいなことになったら迷惑かけるし、俺もそろそろ帰るよ」
急に来て悪かった…と言い出す彼に、いえ…と答えながら、私がかけた電話の所為よね、と反省。
母は呆れて父を揺すり起こし、「部屋まで歩きますよ」と言って肩を貸す。
「奈央、桜庭さんの相手をしてあげてね」
頼むわよ、と言って去る母の背中に戸惑い、弱ったな…と思いつつも、一応「はいはい」と愛想良く返事。でも__。
(気まずいなぁ。二人きりにされると、嫌でも話さないといけなくなるじゃない)
電話のことを訊かれたらどうしよう。
平野さんとのことを話す訳にもいかないし、そもそも彼には関係のないことだし。
(聞き出そうとしないで欲しいな。出来ればさっさと帰って欲しい)
黙ったままそう願い、テーブルに置かれたワインボトルを持ち上げて、「飲みますか?」と桜庭さんに差し向けた。
「…いや、俺はもういい」
桜庭さんも結構顔が赤くて、これ以上飲むと帰れなくなりそうだ…と呟いた。
「この間みたいなことになったら迷惑かけるし、俺もそろそろ帰るよ」
急に来て悪かった…と言い出す彼に、いえ…と答えながら、私がかけた電話の所為よね、と反省。