君と永遠に続く恋をしよう
こんなのイケメンな彼にとっては日常的な行動だと思いながら、自分にとっては初めてのことだから呆然とした。


「どういたしまして」


上から微笑む彼の顔が嬉しそうだ。
その顔を見上げ、どうにも破壊力があり過ぎるな…と困惑して目を逸らせた。


彼と二人で向かったのは、レンガ造りの落ち着いた雰囲気がする喫茶店。そこでほんのりと漂うコーヒーの香りに包まれて、ようやく弾んでた胸の音も治まってきた。



「ご注文は?」


オーダーを訊きに来た店員に、「ブルマン二つ」と即座に注文する彼。


「…あ、別のが良かった?」


私がポカンと見てたからなのか、振り向いて訊き返した。


「いえ、それでいいです」


返事をしながら、どうして彼が私の好みを知ってるんだろうかと驚いた。


私はいつもコーヒーはブルマン以外は飲まない。
モカは香りが甘いけど酸味が口に残り、キリマンジャロは後口はスッキリだけど苦みが強くて苦手なんだ。


(この人、まさかとは思うけど、コーヒーの好みも兄さんから聞いて知ってるの?)


きっと兄はアルコールを飲みながら、私のロクでもない噂を彼に散々喋ってた筈だ。

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