皇帝陛下の花嫁公募
朝食を摂った後、リゼットは気難しそうな女官長をサロンと呼ばれる応接室のような部屋に呼び出した。テーブルと椅子がある煌びやかな内装の部屋だ。
椅子を勧めると、彼女はツンとした表情で口を開いた。
「皇妃様、わたくしはとても忙しく、お相手をして差し上げる余裕はないんですよ」
彼女はずっとよそよそしい態度を崩さない。
「でも、教えてほしいことがあるの。わたしはよそから来て、何も判らないから、女官長のあなただけが頼りなのよ」
下手に出てみたのだが、彼女はにこりともしなかった。
「では、何が知りたいのですか?」
「まず、宮殿の案内をしてもらいたいの。どこにどういう部屋があるのかも判らないわ」
「……判りました。誰か案内する者を寄越しましょう」
「それから、皇妃として何をしたらいいのか判らないの。わたしの母は子供がたくさんいたから、子供の面倒を見たり、謁見したり、刺繍のような手仕事をしたり、時には恵まれない人達のお世話にも出かけていたけれど……」
それを聞いた女官長はクスッと笑った。いや、どちらかというと鼻で笑った。
「まあ……アマーナリアという国はとてものどかなところなんでしょうね。ですが、ここでは違います」
女官長は姿勢を正すと、リゼットを睨むように鋭い眼差しを向けてきた。
椅子を勧めると、彼女はツンとした表情で口を開いた。
「皇妃様、わたくしはとても忙しく、お相手をして差し上げる余裕はないんですよ」
彼女はずっとよそよそしい態度を崩さない。
「でも、教えてほしいことがあるの。わたしはよそから来て、何も判らないから、女官長のあなただけが頼りなのよ」
下手に出てみたのだが、彼女はにこりともしなかった。
「では、何が知りたいのですか?」
「まず、宮殿の案内をしてもらいたいの。どこにどういう部屋があるのかも判らないわ」
「……判りました。誰か案内する者を寄越しましょう」
「それから、皇妃として何をしたらいいのか判らないの。わたしの母は子供がたくさんいたから、子供の面倒を見たり、謁見したり、刺繍のような手仕事をしたり、時には恵まれない人達のお世話にも出かけていたけれど……」
それを聞いた女官長はクスッと笑った。いや、どちらかというと鼻で笑った。
「まあ……アマーナリアという国はとてものどかなところなんでしょうね。ですが、ここでは違います」
女官長は姿勢を正すと、リゼットを睨むように鋭い眼差しを向けてきた。