皇帝陛下の花嫁公募
「そうだ。リゼット様がここの実権を握ったら、お湯を運ぶのは男の仕事にすればいい。そして、運んでもらったらお礼を言うこと。食事を作ってくれた料理人には敬意を払うこと」
テオの提案にリゼットは頷いた。
「いいわね。女官は育ちのいい人ばかりだから、下働きの苦労が判ってないのよね」
ナディアとテオがまた笑う。
「元王女様がそれを言うかね」
リゼットは肩をすくめた。
「わたしは農作業をやってたのよ。だいたい、みんなからは田舎の王女様って馬鹿にされているみたいだし」
「そういえば、女官の一人から花嫁の最終候補の話を聞きだしたが、リディア様の他に選ばれたのは、なんらかの重大な欠点を抱えている娘達ばかりだったらしいぞ。恐らくそこにも公爵夫人の意向が反映されていたようだ。陛下が誰も選ばない可能性もあったし、選んだ場合でも難癖をつけるつもりでいたかもしれない」
「わたしが最終候補に選ばれたのはアンドレアスの意向があったと思うんだけど」
「最終候補を選ぶ際に、恐らく陛下の意向を聞いた者も同席していたが、何も言わなかったらしい。ということは、すでに候補に入っていたんだろう。リディア様は他の娘に比べると少し変わっているし、流行遅れのドレスを着ていたから……」
リディアはクスッと笑った。
「それなのに、最後に選ばれるときに限って、わたしは新しい流行のドレスを身に着けて現れたわけね」
テオの提案にリゼットは頷いた。
「いいわね。女官は育ちのいい人ばかりだから、下働きの苦労が判ってないのよね」
ナディアとテオがまた笑う。
「元王女様がそれを言うかね」
リゼットは肩をすくめた。
「わたしは農作業をやってたのよ。だいたい、みんなからは田舎の王女様って馬鹿にされているみたいだし」
「そういえば、女官の一人から花嫁の最終候補の話を聞きだしたが、リディア様の他に選ばれたのは、なんらかの重大な欠点を抱えている娘達ばかりだったらしいぞ。恐らくそこにも公爵夫人の意向が反映されていたようだ。陛下が誰も選ばない可能性もあったし、選んだ場合でも難癖をつけるつもりでいたかもしれない」
「わたしが最終候補に選ばれたのはアンドレアスの意向があったと思うんだけど」
「最終候補を選ぶ際に、恐らく陛下の意向を聞いた者も同席していたが、何も言わなかったらしい。ということは、すでに候補に入っていたんだろう。リディア様は他の娘に比べると少し変わっているし、流行遅れのドレスを着ていたから……」
リディアはクスッと笑った。
「それなのに、最後に選ばれるときに限って、わたしは新しい流行のドレスを身に着けて現れたわけね」