皇帝陛下の花嫁公募
 孤児院の子供達はちゃんと面倒を見てもらっているようで安心する。中には、管理のひどい孤児院もあると聞いたことがある。だが、この場合、皇帝自らが作ったからだろう。

 子供を使った花嫁試験には反対だけれど、孤児院に関しては、皇帝に対していい印象を受けた。

 もし自分が花嫁に選ばれたとき、孤児院を作る優しい人だということを忘れずにいようと思った。

 ひょっとしたら、好きになれるかもしれないし。

 一瞬、アロイスのことが頭をよぎった。彼ならきっと子供をあやすのも上手な気がする。

 だって、わたしのことも子供だって思いながら助けたんだもの。

 きっと子供好きに違いないわ!

 いや、だからといってリゼットにはなんの関係もないのだが。

 我に返って、リゼットは元の大広間に戻った。が、すでに自分の組はもうとっくに終わっていて、最後の審査が終わったところだった。

 審査をしていた女官に文句をつけたから、きっと悪い点をつけられたらに違いない。しかし、これで決まるわけではないのだから、別のところで挽回するしかなかった。
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