皇帝陛下の花嫁公募
 もし花嫁に選ばれなかったら、皇帝に謁見を申し出ようか。そして、アマーナリアの窮状を訴えて、援助してほしいと願い出る。

 上手くいくかどうか判らないけど……。

 皇帝が願いを聞いてくれるなら、自分は皇帝の子供の子守りでもなんでもして構わない。

 そうしたら、アロイスと一緒になることも可能かもしれない。

 リゼットは隣に座る彼にちらりと視線を向ける。彼もまた優しい笑みを浮かべて、こちらを見つめていた。

 目が合い、ドキンと胸が高鳴る。

「君の家族は何人いるんだ?」

「え……と、両親がいて、弟と妹が七人いるわ」

「君が八人兄弟の一番上ということか?」

「ええ、そうなの。一番上だから、責任も重いのよ」

「それで、君は弟妹の世話もしていたんだな?」

「もちろんよ。うちの両親は乳母に任せきりではなかったし、母は特に懸命に子供の面倒を見たわ。どの子も可愛いって……。わたしも母と同じように、どの子も可愛がってきたの。子供って、一人一人違うし、面白いのよ」

 アロイスは同意するように大きく頷いた。

「確かにそうだな」

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