皇帝陛下の花嫁公募
 できることなら、自分が彼の花嫁になって、彼の人生を豊かなものにしてあげたいと思いながらも、やはりそれはできないことなのだ。

「わ、わたしも子供がたくさんいるといいって思うわ……」

 そんなふうに言うのが精一杯だった。

「君は子供の扱いが上手い。他に、何か得意なことは?」

 彼は突然、質問の方向を変えてきた。

「乗馬とか、身体を動かすこと。体力には自信があるわ! 家庭教師が嘆くほど、わたしはおてんばなのよ」

 彼はリゼットが少年の格好をしていたのを思い出したのか、ふっと微笑んだ。

「なるほど。おてんばらしい格好をしていたな」

「そう。……あの、秘密なんだけど……わたし、農作業が得意なのよ」

「……農作業? 君が……?」

 アロイスは驚いて、目を丸くしていた。

「わたしの住んでいるところは作物があまり育たないの。だから、作物は本当に大事なのよ。だから、あの格好で手伝っていたというわけ。でも、遊びでやっていたわけじゃないわ。真剣にやっていたから、苗を植えるのも収穫するのも、もちろん育てるのも上手いのよ」
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