MちゃんとS上司の恋模様




「目、閉じて」

 命令じゃない。だけど、甘い雰囲気を纏った言葉に私の身体は素直に従ってしまう。
 目を閉じた私に、須賀主任はキスを再開しはじめた。

「っふ……うんん」

 生まれて初めてのキス。まさか、こんな形ですることになるとは夢にも思わなかった。

 それも相手は鬼軍曹、須賀主任だ。
 どうして主任は私にキスをしているのだろう。全く訳が分からない。

 一つだけ思い当たることは、処女うんぬんのことだ。
 もしかして、もしかしなくても須賀主任は藍沢さんから私を守るために、脱処女をさせるつもりなのか。

 いや、待て。早まるな。そう叫びたかったが、須賀主任のキスに翻弄されてしまい、言葉がでない。

 反論の言葉の代わりに、私の口からは甘い吐息が零れ落ちる。
 ダメ、これマズイ……すっごく気持ちがいい。
 須賀主任を止めなくてはいけないのに、どうしてだか身体は言うことを聞かない。
 それどころか、感情までも高ぶっていくのがわかる。

 どうしてなのかわからない。状況からして、私は須賀主任を拒んでもいいはずだ。
 いや、拒むべきだ。何しやがるんですか! と腹を蹴り上げても誰も批難することはないだろう。

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