MちゃんとS上司の恋模様
「あれね。警備員さんに連絡していたらしいの」
「警備員さんですか?」
「そう。須賀の顔見知りの警備員さんにお願いしていたらしいの。藍沢が帰ったかどうかチェックしておいてくれって」
「それじゃあ!」
一つの答えに行き着いて声が上擦ってしまう。そんな私に、久美さんは目尻を下げて笑った。
「あのとき電話をしていたのは、警備員さんに確認をしていたのよ。須賀のヤツ、毎日そうやって真琴ちゃんを藍沢から守っていたっていうのよ?」
「……」
「私にも早くその作戦を話してくれていればよかったのに……って、まぁアイツのメリットがなくなっちゃうから言わなかったのかもだけどね」
「ん?」
久美さんはニシシと意味深に笑う。
意味がわからなくて首を傾げると「なんでもない」と久美さんはわざとらしく笑った。
追求しようかと思ったのだが、久美さんは私に聞かれることを拒むように話を続けていく。
「で、最初の話に戻るけど。昨日は須賀はどうしても外回りをしなければならなかったのよ。と、なると真琴ちゃんをいつものように守ることができない。そこで須賀は私にメールであらかたの経緯を伝えてきて助けを乞うたわけよ。だけど、昨日に限って私ってばマナーモードに切り替えていてメールに気が付いたのが遅れてしまったの……真琴ちゃんを守ることができなくてごめんね」
「ちょ、ちょっと! 久美さん。頭を上げてくださいよ」
私が知らないところで、須賀主任と久美さんは守ってくれていた。それだけでもありがたいし申し訳ないのに、こうして謝られたら困ってしまう。
なんとか久美さんに頭を上げてもらい、私はお礼を言った。