MちゃんとS上司の恋模様
何かを期待しているようで、恥ずかしさが込み上げる。
集中力を戻すために両頬を手で叩いたあと、私は再びパソコンに向かう。
必死にやったおかげか。予定より早く書類作成することができた。
出来上がった書類をプリントアウトし、それを指定されていた場所へとFAXで送ったあと、営業さんに電話をいれた。
助かった! と喜ぶ声を聞いて、疲れもふっとんだ。
うーん、と言いながら背筋を伸ばし、今日一日の仕事は終了だ。
誰もいないことを確認し、フロアの電気を切る。一気に暗くなったオフィスを後にしようとしたのだが、そのままオフィスに押し込められてしまった。
どうしたのか。誰なのか。真っ暗な部屋では目もまだ慣れていない。
恐怖に震える私の耳元で、聞きおぼえのある声がした。