MちゃんとS上司の恋模様
藍沢さんがいなくなったオフィス。ここには私と須賀主任の二人だけだ。
真っ暗なオフィスだが、やっと辺りが見え始めてきた。目が慣れたのだろう。
だが、この状況には慣れない。
未だに私は、須賀主任の腕の中にいる。この状況では安堵などできない。ドキドキしすぎて鼻血が出そうだ。
それにしても、先ほどの藍沢さんと須賀主任のやりとりは何なのだ。
藍沢さんの手の平返しにも文句を言いたいが、何より須賀主任だ。
私はいつ、主任に抱かれたというのか。
嘘も方便とも言う。藍沢さんから助け出すために言ってくれたことはわかっている。
分かってはいるが、なんだか悔しい。こんなにドキドキさせた責任を取ってもらいたいものだ。
須賀主任の腕から抜け出ることに成功した私は、唇を強く横に引いた。
「いつ、どこで、私は須賀主任の女になったのでしょう?」
「聞きたいか?」
余裕たっぷりの須賀主任の態度に、カチンとくる。
こちらは心臓がバクバク音を立てて苦しいほどテンパっているのだ。
それなのに、須賀主任のこの余裕な感じは何なのか。
ムムッと眉を顰め、須賀主任を睨みつける。