MちゃんとS上司の恋模様




(き、き、緊張するんですけど。どうしよう……)

 シャワーを浴びて出てきたはいいが、今度は須賀主任と顔を合わす勇気が持てない。

 やっぱりあのまま須賀主任に押し倒された方が良かったのかもしれない。勢いに任せてしまった方が、羞恥でどうしたらいいのかわからないなんて困らずに済んだのかもしれない。
 今さらだが後悔の念が渦巻く。

 いや、でも汗を流さないまま、ハジメテをするわけにはいかない。
 ああだこうだと悩み続けていても埒があかない。

 身体にバスタオル巻いて、バスルームの扉から少しだけ顔を出す。
 すると、須賀主任にすぐに見つかった。

 そのまま扉を閉じてしまいたい衝動にかられたが、寸での所で須賀主任に阻まれた。

「リビングにミネラルウォーターのペットボトル出しておいたから、飲んでおけよ」
「あ、と……えっと、ありがとうございます」

 お礼を言うと、須賀主任は「俺もシャワー浴びてくるわ」と言ってバスルームへと入って行った。
 後ろ姿を見送ったあと、私はリビングへと足を向ける。

 先ほどは見る余裕はなかったが、須賀主任らしい部屋だった。
 モノトーンの落ち着いた雰囲気、スタイリッシュな感じが“まさに”須賀主任といった感じだ。


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