MちゃんとS上司の恋模様





「貴女、須賀なんかと付き合いだしたんですって?」
「ど、ど、ど」

 どうしてそれを、そう言いたかったのだが、驚きすぎて言葉が出ない。
 そんな私を見て、久美さんは大きくため息をついた。

「会社中その噂で持ちきりよ」
「な!」

 どこから秘密が漏れたのか。もしかして藍沢さんが腹いせのために言い出したのだろうか。
 出社したときには感じなかったのに、この半日で情報が漏れてしまったなんて。
 
 藍沢さんに漏らされてしまったのか。
 いや、この期に及んで藍沢さんではないだろう。となれば、あと一人……

「誰に……聞きました?」

 恐る恐る久美さんに聞いてみる。
 すると、久美さんは盛大にため息をついて須賀主任を指差した。

「アイツよ」
「!!」

 やっぱりか! 嫌な予感的中である。

 あれだけ秘密にしてください、とお願いしたのにも関わらず、いとも簡単にバラしただなんて許さない。

 昼休憩になるのを今か今かと待ち望み、正午になった瞬間に須賀主任を確保した。
 近くにある会議室に連れ込み、誰もいないことを確認したあと問い詰める。

< 176 / 182 >

この作品をシェア

pagetop