二番目でいいなんて、本当は嘘。
仔猫の段ボールは、居間の縁側に近い場所に置いていた。
ストーブの柵を立てて毛布を掛け、仔猫が落ち着けるように暗くしてある。

桐生社長は、祖父の仏壇に手を合わせたあと、毛布の中をそっと覗きこんだ。

「……眠ってますね」

丸まった背中の向こうの顔は、きっととろけそうに緩んでいるのだろう。

私は微笑みながら
「お茶、淹れてきますね」
と言って、居間を出てキッチンに向かった。
< 85 / 250 >

この作品をシェア

pagetop