2570 ー男子高校生とOLー


*   *   *




お姉さんは、名前を早苗さんと言った



「ただいまー!さつき君いる?」


早苗さんとの出会いから一か月ほど経つころには、
学校から帰ると早苗さんの家に帰宅するようになっていた


俺は宿題をする手を止め、勢いよく立ち上がると玄関まで走る



「いる!」


「おっ、なになにー宿題してたの?ほんとにお利巧だねぇ。お母さんは?」


「もう行った」


「そっか。ありがとう」



早苗さんのお母さんは「よるのみせ」で働いていて、
部活帰りの早苗さんと入れ替わるように夕方ごろに家から出ていく



俺が放課後、この家にいるとき

早苗さんのお母さんは寝ているか、化粧をしているかのどちらかで


たまに「ご飯食べた?」とか、「学校どうだった?」とか声を掛けてくれた





後になって考えると、よく見ず知らずの家の子どもを家においてくれたなと思う



まさにこの親にしてこの子あり

この家の女性2人は、自由奔放で不思議だった

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