きみと、もう一度。



余裕を持って家を出たはずなのに、結局着いたのはギリギリで私が最後だった。


「ご、ごめん!」


今日集まったのは中学の同級生の、ミナとすっちー。
この二人と私と翔太郎でよく遊んでいた。
大人になった今でも付き合いは続いている。



「走る元気はあるみたいで、とりあえず安心したよ」


昔から私のお世話係で、当時から母性爆発していたミナ。


「ゆなが集合ギリギリってなかなか珍しいな」


4人の中だとお笑い担当で、でもしっかりしているすっちーこと鈴木。


二人に会うのは翔太郎の葬儀以来だ。



「とりあえず店入るか」


すっちーの一言で私たちは居酒屋に入った。

最近使えるようになった"とりあえず生"で乾杯する。


"ビールは味じゃなくて喉越し"


最初は意味がわからなかったけど、この歳になってよくやくその意味がわかってきた。


「…大丈夫?ゆな。葬儀の時は声かけても全然反応なかったけど、覚えてる?」


「正直あんま記憶にないよ」


「そりゃそーだろ。つーかミナ、乾杯して一発目にその話はやめとけって」


普段はふざけてばかりのすっちーだけど、この時は珍しい対応だった。


「あ、ごめんゆな…」


「いいのいいの!大丈夫」


ミナだって心配してくれてるんだ。
十分わかってる。
< 15 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop